FAとは?
FACTORY AUTOMATION
FACTORY AUTOMATION
FA(ファクトリー・オートメーション)とは、文字どおり「工場の自動化」のこと。コンピュータ制御技術などを用いて、工場の生産工程を自動化することを言います。
FA・工場自動化の目的は多岐にわたりますが、考え方の根底にあるのは、これまで人間がおこなってきた作業をFA装置機器に代替させ、省人化・無人化を図ることです。コンピュータ制御技術や産業用ロボットなどを導入して人間の介在を減らすことで、ヒューマンエラーの削減、品質の向上を図るとともにコスト削減を実現することがFAの大きな目的です。
また、危険を伴う作業をFA装置機器に代替させ、人間の安全性を向上させることもFAの目的の一つです。実際に、石油精製や化学工業製品の製造工程では、比較的早い時期からFA・工場自動化が進んでいます。
FA・工場自動化は今、世界中で急速に拡大しており、日本も例外ではありません。特に日本の場合、少子高齢化が深刻な社会課題となっており、あらゆる業界で働き手の減少が懸念されています。このような問題の解決策として注目が集まっているのが、FA・工場自動化です。
これまでの日本の製造業では、熟練工の存在が競争力を高めていましたが、人間に依存したモノづくりは近い将来、行き詰まるのは明らかです。少子高齢化による労働人口減少に伴う課題を解決するには、省人化・無人化を実現できるFA・工場自動化が欠かせないのです。
これまでの日本の製造業でも、産業用ロボットなどを導入して、生産ラインの一部を自動化する取り組みはおこなわれてきました。しかしながら、現在のようなテクノロジーは不足していたため、あくまでも人間の作業者が主役であり、FA装置機器は補助的な役割でしかありませんでした。
しかし近年では、AI技術や高精度センサなどの進化によってFA装置機器も飛躍的な発展を遂げており、FA装置機器が主役となり、人間が補助的な役割をするケースも増えています。工場における自動化領域も拡大しており、材料の搬入から加工、製造、組立、搬送、検査、試験、測定、保管、出荷まで、全体にわたる総合的な自動化を目指す動きが加速しています。
今後、さらに自動化が進むと見込まれている領域の一つが「検査・試験」です。画像・音声など非構造化データの認識に強いAIの発展により、これまで人間の五感に頼ってきた検査・試験を自動化できる可能性が広がっています。